〒960-0703  福島県伊達市梁川町山舟生字坊前18

郷 山舟生の七不思議

山舟生の七不思議

一に、一杯清水

どんな渇水期であっても、変わりない水量を保つ霊水として知られています。空海上人(弘法大師)がこの山道を通行の折、掘り当てた清水といわれています。

二に、あまわらび

字甘蕨の裏山に発生したわらびに渋みがなく、すぐに煮食できるといわれ、
弘法大師のお授けのわらびとして珍重されています。

三に、風穴の深さは知れず

北向山の西北部、山頂に近い約五反歩は岩石累々とした場所であり、その一箇所に常に風が吹きぬけ、摂氏18度の常温を保つ涼しい風穴の場所があり、昔は蚕種の貯蔵にも利用されたといわれています。古老の話によると風穴は隣村白根村滝野神社までつづいていると伝えられています。

四に、新田小舟の堰

昔、八幡太郎源義家が奥州征伐の際、突然神船が現れて敵軍を打ち破り、大勝利を収めることができたといわれています。この伝説により、「山より船、生まれ出たる」をもって山舟生と名付けたという説もあります。

五つ、色よい相生の松

鳥帽子形山をぬって流れ落ちる滝をはさんで、両側に古松が双生していて滝の風景を一段と美しくしていたことからそういわれています。

六つ、武蔵坊弁慶 駒を乗りこむ両足の跡

大滝の流れ落ちる傍らにおよそ二十畳ほどの赤味を帯びた大石が川の中ほどにあり、その石に駒の両足の跡や槍のあと、また馬が肘をついて水を飲んだ形に石型がついていることからこのようにいわれています。

七つ、七ツ釜湿田の蛭(ひる)

七ツ釜の水田は湿田が多いために、当時は百姓を悩ます蛭も多く生息していたものであるが、ここの蛭は女には吸い付かないといわれています。これは、一杯清水から流れ出る水を灌漑水としているためのご利益と言われています。